第31回 黙想


現代を生きる我々にとって武道をやる意義はとても高いと思います。

現代人が忘れてしまったものを再認識し、実生活に役立てて欲しいと思います。

 

稽古の前後に黙想をします。

稽古前の黙想はこれから稽古をする為に姿勢を正し、心を落ち着かせ、稽古に対する心と体の準備をする為のものです。

稽古後の黙想は稽古で高ぶった気持ちや体を落ち着かせ、普段の状態に戻すためのものです。

 

道場における黙想というものは稽古前後の単なる形式的なものになりがちですが、武道をやっているいないに関わらず現代を生きる我々にとっても大切なものだと考えます。

例えば落ち着きのない子や集中力のない子というのは自分の衝動や気持ちをコントロールする事が出来ないということが原因の一つだと思います。

最初から出来るわけではありませんが、そういう子に黙想をし、目をつぶり呼吸に集中し、心を落ち着かせる時間を作るということはとても大事なことだと思います。

発達障害のある子や多忙な生活に追われる社会人にも同じことが言えると思います。

 

発達障害のある子も空手の稽古に入る前の黙想でまず心を落ち着かせれば、その後の稽古にスムーズに入ることも出来ると思います。

 

大人の習い事としての空手も黙想の時間はとても大事なことで、座禅や瞑想、メディテーションの意味も含まれます。

 

心を落ち着かせ姿勢と呼吸に集中します。

不思議なことにしばらくすると姿勢の間違いに気付いたり変に力の入っているところむ目がいき、それが肩こり頭痛腰痛の改善にも役立ちます。

 

そして更に、黙想は正座をして行います。

正座とはあの脚の組み方を指すのではなく、正しい座り方を指します。

ですから、脚を正座の形にしても、姿勢が悪い、呼吸が正しく行えない、心の状態が良くないなどとなってしまっては、それは正座とは呼べません。

 

当道場では少年部、一般部に関わらず最初に全員に正しい正座を教えます。

そして比べてもらいます。

今まで自分がやってきた正座と道場で教えた正座を。

全員が納得し、道場で教えている正座を行っています。

 

正しい正座と黙想を学び、単なる形式的なものから本来の目的である心と体を落ち着かせ、稽古への準備をするという心掛けで取り組んで下さい。




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