道場というところはどういう場所なのか。 一般的には 『神聖な場所』 というかたが多いと思います。 確かに神棚があり毎日神棚に礼をしているため、神聖な場所ではあります。 しかし私はこう思います。 『自分と戦う場所』 だと。 臭いものにしていたフタを取り、それをほじくり返し、真正面からそれと向かい合う場所だと。 横着な自分と、自分の嫌な部分と、自分の弱さと戦う場所だと考えます。 きれいごとや理想論を並べる場所ではなく、自らをさらけ出し、その自分と戦う場所だと。 空手に限らず人生において 『真に戦うべきは自分の心の弱さ』 であると私は考えます。 試合で誰かと殴り合いをして勝ったことに、一体何の意味があるのでしょう。 そんな小さなことで満足して、その先何を求めて生きていくのでしょう。 しかもその殴り合いも、ルールがあり、危なければ審判が止めてくれ、試合時間も決まっているスポーツです。 ケンカに強いのと、格闘スポーツで勝つことは全くの別次元です。 道場とは相対的に誰かと比べて強さを比べる場所ではなく、絶対的な強さを追求する場所だと考えます。 絶対的な強さを追求するときに戦う相手は 『自分』 です。 『自分の弱い部分と向き合い、その自分の弱い部分に打ち克つ強さを養う場所』 それが道場です。 |