第34回 ニュースの裏にある自分の心




毎日心を痛めるニュースが報道されています。

親に注意されたことに腹を立て親を刺し殺す。
アパートの隣人の騒音に腹を立て口論の末殺害。
男女関係の果てに交際相手を殺害。
家族の介護に疲れて首を絞め、幼い子供を家に置き恋人に会いに行き。

そんな大きな事じゃなくても、痴漢、談合、脱税、万引き、不倫、不正行為、ストーカー...

何でそんなことをしてしまうのか。
そんなことをする その人の気持ちが分からない...


しかし私はそうしてしまう人の気持ちがよく分かります。

私も学生時代、事あるごとに親に怒られ、親という存在がストレスになっていました。
いつもいつも怒られ、何をしても怒られていました。

もっともっとストレスが強く、しかし自分の心を自制出来ない人がいても仕方がないと思います。



私自身、 アパートの隣人の騒音に腹を立てたこともありましたし、昼間に施設で介護の仕事もしていますが女性職員が入居者に髪をつかまれて悲鳴を上げているのを見たこともありますし、ひっかかれたり噛みつかれて腕じゅう傷だらけで自分の腕を見ると悲しくなると言う女性職員がいました。
他にも入居者に殴られ蹴られ、入居者に怯えている職員を多数見てきました。

私もそれらの
入居者の言動や行動全てを肯定出来る訳ではありません。



2016年、相模原の障害者施設で19人もの命が奪われるという事件がありました。

私は小中学生の時、知的障害のある子と何度かクラスが同じになりました。
中学の2年3年と同じクラスで修学旅行は母親同伴で班別行動も一緒、進路に関わる大きなテストの最中に大きな声を出され集中出来なかったこともあります。

その当時私やクラスメイトの抱いていた心情を思い返してみると、障害者施設の事件のことを論じる資格もないように思いますし、実際に障害者施設勤務の方によるインターネットの書き込みにもその人の気持ちは分かるという方が多数いらっしゃいます。

危険運転、あおり運転も、自分が運転をしていて1度も他の運転者に対しいらだちを覚えたことのない人がどれだけいるのでしょう。

彼らの犯した罪は決して許されることではありませんが、この世には様々な犯罪があり、それらをよく見て、自分自身をよく見てみると自分の心の中にも大小はありますが同じものがあることに気付きます。


犯罪を犯してしまった彼らには身勝手な部分もあるでしょうし、精神的に未熟だったかもしれません。
しかし もし自分がその状況下にあり、そこまで追い詰められた時に自分は何をしてしまうのか。
退職をしたいと言っても今は難しいと言われ、嫌々仕事を続ければそのストレスは増え続けその限界を超えた時、皆さんは何をするのでしょう。

それでも皆さんはそういう事をする人の気持ちが分からないと言い切れますか?



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