第4回  理に適った正しい突き、出来ていますか?


私はいつも技を行う際、何かを意識する際に、必ず頭に『自然に』というのを入れるのを忘れないようにと言ってます。
例えば腰を落とすにしても、『自然に』腰を落とす。
ひじを締めるのも、『自然に』ひじを締める。
この『自然に』がないと変に腰を落としたり、力でひじを締めたりして逆に不自然になってしまいます。

ちょっと一緒にやってみましょう。

これは実際大人、子供に関わらず生徒にも定期的にやらせている検証です。
パートナーがいればパートナーにやってもらいましょう。
一人でもできるので大丈夫です。

まず、座ったままでも立った状態でもいいので、力を抜いて手も自然に開いて肩の前に手を伸ばしてください。
その手の
手首の辺りをパートナーに上からゆっくり押してもらい、どれぐらい力が入るか、どれぐらいで押されたら下に落ちてしまうかを実験してください。
パートナーがいない方はもう片方の手で、上から押してください。

これがこれからやるものの基準になる『自然』という状態です。

次に『突き』を出してみてください。
立ち方も自由です。
基本のように引き手をとっても構いませんし、自由組手のようにフリースタイルで出しても構いません

それを同じように上から押してもらいます。

どうでしたか?

突きのほうが弱くなってしまいませんでしたか?

普通考えたら逆にならないといけないですよね。
『自然』より『突き』のほうが強い。
当然な話です。

では何故こうなってしまうのかというと、簡単に言ってしまえば『間違えた突き』だからです。

『肘のゆるみ』、『力み』、『姿勢』、『呼吸』が主な原因です。

つまり『不自然な突き』ということです。


上の図は私が指導する際によく説明することです。
『自然な状態が基準、ゼロ』
『不自然なことをやればやるほどマイナス』になり、
『理に適ったことの積み重ねが技をプラスに変える』

私自身、稽古を行う際はこのことをよく気を付け稽古しています。

みなさんも稽古を行う際は上の図を念頭に入れ稽古を行うようにしてください。