第7回 『自由組手と自分勝手組手』

今回は自由組手についてです。

私は道場内の組手試合の際、勝敗を見るようなことはしません。
例えば体力、体格差などがあれば、それだけで半分以上勝敗が決まってしまいます。

勝敗を付ければ 勝ったであろう生徒に こういうことを言います。
「○○君、強いね」
「でもね、それで君は今の組手のどこが空手だったの?」と。
「普段型で稽古していることと、今の組手は同じことが出来ていたの?」と。
つまり勝ち負けよりも、それが空手になっているかを見ます。


『型』は何のためにあるのか。
『自由組手の為』にあります。
『型のための型』では意味はありません。

あくまでも『自由組手のための型』でなければいけません。


日常生活でいう『自由』とは好き勝手にやっていいという訳ではなく、
守らなければいけない約束事があり、それらを守った上に成り立つものです。
それらを守らず 自分の都合のみで好き勝手にやっているのは 『自分勝手』です。

空手の自由組手でいう『自由』とは『型という約束事』があり、
それらを守った上で成り立つものです。
『型を無視』した組手は『自分勝手組手』です。
自由組手とは『型からの自由組手』でなければいけません。

自由組手、出来ていますか?